子どものiPhone利用を制限したい!「ペアレンタルコントロール機能」の使い方やおすすめの制限方法を解説
更新日:2021/7/8
小学生でも、スマートフォンを当たり前に持つようになった現在。
親としては、子どもが自由にインターネットにアクセスし、さまざまな動画やウェブサイトを見ることに警戒心を抱くかもしれません。
そういった状況で活用したいのが、子どもを有害な情報から守ってくれたり、課金を制限したりしてくれるiPhoneの「ペアレンタルコントロール機能」です。
今回は、子どものiPhoneの利用を制限する手順やペアレンタルコントロール機能について詳しくご説明し、子どもにどう影響するのかを解説していきます。
子どものスマホ利用を制限したい理由
「子どもが自由にスマートフォンを使用する状況は、健全な成長に悪影響を与える」という考え方もあります。
では、子どもがスマホを制限なく使用すると、具体的にどのような悪影響があるのでしょうか。
以下のような理由から、「子どもが使うスマホには使用制限を設けたい」と考える方は少なくありません。
有害サイトの閲覧
インターネット上には未成年にとって刺激が強すぎるサイトが多くあります。スマホに何の制限もされていないと、子どもがそうしたサイトに自由にアクセスし、良くない影響を受けたり、正しくない知識を得たりすることを止められません。
有料アプリへの課金
有料アプリへの課金も大きな懸念のひとつです。実際に子どもが親のクレジットカードを利用するなどして、高額な課金をしてしまったというトラブルも発生しています。
ゲームへの依存
スマホが常に手元にあると、ゲームアプリを楽しむ時間が長くなることも想定されます。勉強やご飯の時間よりも、気づけばゲームを優先させる……といった危険性も否定できません。
iPhone利用を制限する前にすべきこと
iPhoneの使用制限をするには、事前にいくつかの準備が必要になります。
【準備1】ファミリー共有設定をする
まずは、「ファミリー共有」の設定を行い、子どものApple ID
を作成しなければなりません。
家族のなかにはIDを共有して使用しているケースもあるでしょう。しかし、クレジットカードを自由に使用されてしまうなどのデメリットがあるため、使用制限を考えていなかったとしてもIDは分けておいた方が賢明です。
ファミリー共有設定の手順は、以下の通りです。
【準備2】スクリーンタイム設定をする
ファミリー共有設定によって子どものApple IDを作成したら、次に設定するのが「スクリーンタイム」です。
スクリーンタイムは子どもがiPhoneを使ってどのように時間を費やしているのかを把握できるアプリで、設定しておけば子どもがiPhoneやアプリを使用できる時間帯も保護者が管理できます。ぜひ活用してみてください。
【準備3】作成したApple IDで子どものiPhoneにサインインする
スクリーンタイムの設定まで完了したら、作成したApple IDで子どものiPhoneにサインインしてください。
ここまで設定すると、スクリーンタイムの「ペアレンタルコントロール」を利用して、保護者のiPhoneから子どもの持つiPhoneに対して、次に紹介するような制限をかけられるようになります。
子どものiPhoneで制限できる機能とは?
保護者が子どもによるパソコンやスマーフォンなどの利用を監視し、制限する取り組みやそのための機能を、「ペアレンタルコントロール(parental controls)」といいます。
iPhoneの場合、「スクリーンタイム」と呼ばれる機能(アプリ)によってさまざまな形のペアレンタルコントロールを実施することができます。
実際にどのような制限が可能になるのか、気になる方は多いでしょう。以下では、各機能でどのような制限ができるようになるかを詳しく解説していきます。
iPhoneで可能なペアレンタルコントロール
アプリの制限
スクリーンタイム機能では、インストールするアプリに制限を加えられます。
制限には「4歳以上対象」「9歳以上対象」「12歳以上対象」「17歳以上対象」と種類があり、選択した制限に該当するアプリはiPhone上に表示されなくなります。
インストール済みのアプリを勝手に削除できないようにしたり、「使用できるSNSアプリはLINEだけ」といったように独自の制限をかけたりすることも可能です。
購入・課金防止
iTunes StoreやApp Storeでアプリを購入できないようにすることも可能です。
また、「子どもが“ガチャ”を利用するために課金してしまいそう……」といった場合も、あらかじめ機能を使用してブロックすることができます。
アダルトコンテンツブロック
Webサイトの閲覧に制限をかけることができます。
制限は3種類あります。
すべてのWebサイト
→制限をかけない場合はこちらを選択してください。
アダルトコンテツを制限
→アダルトコンテツの閲覧を自動的に制限します。
指定したWebサイトのみ
→保護者が指定したWebサイトのみがアクセス可能になる設定です。
設定をすれば、Safariなどのブラウザアプリからアダルトサイトにアクセスすることができなくなります。
iPhone休止時間の設定
スクリーンタイム機能では、子どもの持つiPhoneの休止時間が設定できます。
設定時間中は、指定したアプリ以外のすべてのアプリが使用できなくなります。子どものスマートフォン依存を防止する効果も期待できるでしょう。
アプリ使用時間の設定
保護者のiPhoneから、子どもが使用するアプリの使用時間を設定できます。
たとえば、「ゲームアプリは1日1時間」としつつ、そのほかのアプリは自由に使えるようにするなど、細かな設定が可能です。
アプリの制限時間については、子どもから時間延長を申請できるようになっています。
「友達を探す」アプリでできること
ファミリー共有設定が完了すると、「友達を探す」アプリを利用して子どもの現在位置を容易に把握できるようになります。
また、メッセージアプリにおいても同様に、保護者のiPhoneから子どもの位置情報を把握できるのが特徴です。
メッセージアプリならアカウントをタップすると地図が表示されるため、「子どもが今どこにいるのか」についてより正確な情報を得やすくなるでしょう。
フィルタリングサービスを活用すれば安心
子どもを有害サイトなどから守る手段についてご紹介してきましたが、フィルタリングサービスを利用すると、スマートフォンに制限をかけることができて安心です。
フィルタリングサービスは、年代に応じたアプリ単位でのブロックが可能なほか、検索履歴のチェックができるなど、保護者が子どもの状況を把握しやすいサービスになっているのが特徴です。
携帯電話会社によってはオプションサービスやアプリが、用意されていることもあるので、安心して利用できるように活用していきましょう。
例えばソフトバンクの「LINEMO」では、無料でフィルタリングサービスを提供しており、保護者のパソコンやスマホから時間・場所を問わずフィルタリングの設定ができます。
また、お子さまの学齢や知識・判断力にあわせてフィルタ強度が選べ、利用時間の管理など未然に使いすぎを防ぐことも可能です。
子どもを守るためにも積極的に制限機能を利用しよう
子どもがiPhoneを利用していると、悪意あるサイトによってインターネットトラブルに巻き込まれたり、スマートフォン依存が強くなってしまったりするリスクもあります。
子どもをそうした脅威から守るため、今回ご紹介した制限機能の利用は非常に効果的です。
もしも子どもにiPhoneを持たせるのを不安に感じているようなら、ぜひ制限機能を活用してみましょう。
※当ページの情報は2021年7月時点のものです。